「うギャーぁぁー」と絶叫しながら床に寝そべり手足をバタバタ…
自閉症児の親を悩ませる、自閉症の症状の困り事の代表格といえば…そう!癇癪(パニック)!
息子のハチは1歳代で自閉症の診断がはっきり下りるほど、自閉症の症状の濃い子なので、いつも癇癪を起こしていました。
息子に出ていた自閉症の症状については、このページの頭で紹介しています。⬇
自閉症の子が20人程いる療育園にハチが入園した当初、その頃は20人の中でも1番と言ってもよいほど癇癪の症状がひどかったです…泣
このままではいけないと思い、その後、癇癪対応について本や学習会などで勉強し、試行錯誤しながらパニックの対応を実践しました。
療育園でも専門的なアドバイスを受けながら、癇癪と2年間向き合い続けてきた結果、現在では癇癪を起こす回数が格段に減りました!
こちらのページでは、実際にハチに行った癇癪対応の全貌をお伝えしていきます!!子供の癇癪の症状に悩める方々の力に少しでもなれたら幸いです♪
自閉症の癇癪を減らす方法は?
まずは自閉症の症状を詳しく紹介
まずは息子の自閉症の症状についてお伝えします!
息子のハチは1歳代で自閉症の診断がはっきり下りるほど自閉症の症状がはっきり出ていました!
ですが4歳の現在では自閉症かどうか分からないくらい症状が軽くなりました!
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療育園で学んだ自閉症の癇癪への対応方法
ではさっそく癇癪への具体的な対応方法から紹介します!
癇癪を起こしている最中は、安全な場所でとにかく癇癪が落ち着くまで待ってあげることが何より大切です。
30分以上パニック状態が続くこともあり辛いとは思いますが、待ってあげればいつかは必ず落ち着きます。
※とは言え、「そんなに待ってられるか~!」と、次の予定が詰まっていて癇癪中に次の行動に移さないといけない時もあると思います。
癇癪が落ち着くのを待てない状況の時は、下の方のトピックにある「癇癪が落ち着いたら次の行動の指示を出す」に書かれている方法で指示を出すことをおすすめします。
癇癪中に泣き止ませようとしてかまったり、お菓子をあげるのはNG
癇癪を起こしている最中は脳が興奮状態にあるため、泣き止ませようと抱きしめたり、話しかけたりすると余計に脳を刺激してしまい逆効果となり、癇癪を起こしている時間を長引かせてしまいます。また、お菓子をあげたりするとその時の癇癪は早く収るかもしれませんが、
子供が「癇癪を起こすとお菓子がもらえる」→「癇癪を起こすとよいことがある」
と解釈してしまい、癇癪を起こす回数が増えてしまいます。
将来的に癇癪を起こさないようにしていく為にも、パニック中にお菓子をあげたり、抱きしめたりなど子供にとってメリットとなることをしないことが大切です。
また、この「癇癪中にメリットを与えない」ということを子供とよく関わる周囲の方に伝えておくことも大切です。
癇癪をこしている子供を見たとき、最初は誰もが「早く泣き止ませてあげなきゃ、何かしてあげよう」と考えるのが普通だと思います。最初は私もひどい癇癪を起こすハチの姿を見て、「早く泣き止ませなきゃ」と抱きしめたり、メリットとなる物を与えまくっていました…。
その結果、気が付いた時にはハチは癇癪を起こしまくるようになっていました!また、人によって対応方法がバラバラだと子供も困惑してしまう為、みんなで共通の対応をすることが大切だと思います。
泣き止んだら必ず褒めてあげよう
泣き止んだ時はぜひ大げさなくらいに褒めてあげて下さい。褒められることで、「パニックを止めるとよいことがある」と思い、パニックを起こしている時間が短くなることに繋がります!
癇癪が落ち着いたら次の行動の指示を出す
※ここでお伝えすることは、パニックの症状が落ち着くのを待ってあげられないけれど次の行動に移りたい時にもやってみてください!
指示はいっぺんにたくさん伝えずに、一つ先の行動のみ伝える
癇癪の症状が落ち着いたら、次の行動の指示を出します。
この時のポイントとしては、一つ先の行動のみを伝えて、いっぺんにたくさんの指示を出しすぎないことが大切です。
例をあげると、
×「靴はいて買い物行くよ」
○「靴をはいてね」→「車に乗るよ」→「買い物に行くよ」
といった感じです。
それでも、取り組むのが難しいときはいつもより親が多めに手伝ってあげてもよいと思います。
例えば、いつもは1人で自分で靴を履いているのに、癇癪の後に靴を履こうとしない場合には、
○「親が主導となり靴を履かせて、最後のマジックテープだけ本人に止めさせる。」
など、本人が簡単にできることをさせると本人もスムーズに取り組めて、達成感も得られやすいです!
可能であれば、視覚的なツールを使用しよう
自閉症児の場合、言語指示よりも視覚的な目から入る情報の方が入りやすいと言われています。言葉が出ている場合にも、視覚的なツールを使った方が指示が通りやすくなります。
ハチは療育園から帰る時やどこかへ出かける時に癇癪を起こすことが多い為、療育園から帰る時にはこの図のような絵カードを使用しています。(癇癪が起こったときのみ絵カードを使用すると、絵カードに嫌なイメージがつくといけないので癇癪が起こっていないときも毎日使用しています。)
この絵カードには行動の手順が書かれています。使い方としては、行動が一つ終わると下にくっついているポケットにカードをしまいます。また、手順書を使用すると子供は次の行動の見通しがつく為、安心することにも繋がり一石二鳥です。(自閉症の子は想像力の欠如の特性があり、次の行動などを想像することが苦手な子が多いです。)
とは言え、癇癪が急に起こることも多いと思います。そんな急なパニック症状が出た時にはメモ用紙などを使用し、この図のような感じでささっと手順書を作成しています。紙にやることを書き、終わったら横線を引き消していきます。字が読めない場合や絵が得意な方は絵で手順書を作成する方法もあります。ただし絵で表すのが難しい場面の時や、私のように絵が苦手な方もいらっしゃると思いますので、できる範囲で無理されずに書けそうなときのみ取り組んでみて下さい。やはり言葉で指示を出すよりも、視覚的なツールがあった方が格段に指示は通りやすくなります!
癇癪が起こりそうだと気が付いた時は回避しよう
癇癪は起きてしまうと本人も親も周囲も大変です!
前に1度パニックが起こった場面など、起こりそうだな~と予測できる場面では、子供に事前に告知をし癇癪の発生を防いじゃいましょう♪
【例1】大好きなハンバーグのおかわりの用意がなく、「ハンバーグのおかわりがない」とパニックを起こしそうと予想。
↓
【対応策】食事の前に「今日はハンバーグのおかわりはありません。」と伝えておく。(この時に「その代わりウインナーのおかわりはあるよ。」といった感じで代替案の提案があった方が納得してもらいやすいです。)
【例2】はさみで切るのに失敗して「破れちゃった」と癇癪を起こしそうと予想。
↓
【対応策】はさみで切り始める前に、「切るのに失敗して紙が破けた時は、テープを貼ってくっつければいいからね。」と伝えておく。
こんな簡単なことでよいの?と思われるかもしれませんが、事前の告知でパニック症状は防げます!
自閉症児はこれから起きそうな出来事を想像することが苦手ですが、事前に起こることを告知しておくことによって心構えができ癇癪の発生を防ぐことに繋がります!
ハチの場合は「エッ!?ここで癇癪起こすか?」というような謎のポイントでよく癇癪を起こすため、過去に癇癪を起こした場面以外ではほとんど予測できないんですけどね…泣
自閉症の癇癪が起こる前に合い言葉を唱えるのもよい
癇癪を起こしそうだと予想できるときには、合い言葉で気を紛らわすのも効果的です!
合い言葉の一例
- リラックス、リラックスと声を掛け合う
- 「ゆっくり息を吸って、吐いて」と深呼吸をさせる
合い言葉をかける時には、合い言葉だと分かる絵カードやメモがあったらなお良いです。
子どもがパニックを起こす寸前に見えた時はぜひやってみて下さい!
自閉症の癇癪対応のまとめ
パニックが起こると本人も、親も本当に辛いですよね。本当にお疲れ様です!たくさんの癇癪の対応方法を書きましたが、保育者の皆様、本当に頑張りすぎず無理をされないで下さいね♪
↓こちらの本には癇癪対応や自閉症の症状への対策についても具体的に書かれており、とても参考になります!
最後まで読んで下さり本当にありがとうございます♪
「自閉症の症状を軽減する方法」を書いたページもあります⬇